2023.12.26

1LDKのレイアウトはどうする?広く見せるコツや家具の選び方

「一人暮らしをしているがレイアウトが気に入っていない」

「おしゃれな部屋にするためのレイアウトが知りたい」

1LDKに住んでいる方は、レイアウトに関して、上記のような疑問を抱いた人も多いかもしれません。1LDKは部屋数が少ないため、レイアウト次第では生活しづらく感じてしまうでしょう。 本記事では、1LDKのレイアウトの基本や広く見せるコツ、選び方について解説します。1LDKの注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

1LDKの特徴と1DKとの違い

1LDKの特徴と1DKとの違いについて、以下の項目に分けて解説します。

・1LDKとはどのような間取り?
・1DKとの違い
・居室スペースの広さは物件によって異なる

1LDKとはどのような間取り?

1LDKのLDKとは、リビング・ダイニング・キッチンが1室にまとまっている間取りです。また、1LDKの定義は、LDK部分が8畳以上で、居室が1部屋ある間取りです。 LDKの一般的な広さは8-10畳、専有面積は35-38㎡と認識しておきましょう。基本的には、一人暮らし・二人暮らしで住むことが多いですが、間取りによってはファミリーで住むことも可能です。 1LDKのメリット・デメリットをよくある間取り別にまとめたものは、以下のとおりです。

メリット デメリット
寝室とLDKが横並びタイプ ・生活動線を確保しやすい
・広いワンルームとしても利用できる
・二人暮らしの場合、生活音が気になる
・寝室が小さく造られていることが多く、大型ベッドを設置しにくい
寝室が廊下を挟んで独立しているタイプ ・リビングが広く造られていることが多く、大きい家具を配置しやすい ・キッチン・リビングに窓がない場合が多い
・水回りが玄関に集中することが多く、トイレと寝室が遠い
メゾネットタイプ ・二人暮らしの場合、プライベート空間を確保できる ・寝室の日当たりが悪い
・開放感を感じられない
メゾネットタイプ ・一戸建てのような感覚で暮らせる ・家賃が高い
・家事動線が長くなってしまう

1DKとの違い

1LDKと1DKの違いは、居間の有無だと理解しておきましょう。 DKは、台所・食事をする場所がある部屋です。DKの広さは、4-8畳であり、ダイニングテーブルや収納棚を設置できるでしょう。1DKであれば、ダイニングキッチンで食事をし、食事スペースと別で寝室を確保できます。 一方、LDKは、台所・食事する場所に加えて、居間の機能を持つ部屋があることです。また、台所・食事する場所が4.5畳以上ある場合は、1DK、8畳以上ある場合は、1LDKと把握しておきましょう。

つまり、1DKの方が専有面積が小さくなるため、家賃を抑えたい人は、1DKがおすすめです。

居室スペースの広さは物件によって異なる

同じ1LDKでも、居住スペースは物件によって異なります。同じ間取りのタイプであっても、実際の広さは異なるので、専有面積にも目を向けておきましょう。 専有面積とは、物件を借りた人が独占的に利用できる部分であり、居室スペースのみならず、玄関・廊下・水回り・収納スペースも含まれます。 また、最低限必要な占有面積とゆとりのある面積は、以下を参考にしてみてください。

最低限必要な面積 ゆとりのある面積
単身世帯 25㎡ 30㎡
二人世帯 30㎡ 55㎡

1人暮らしに最低限必要な面積は、ワンルームや1Kに当てはまる面積です。一方、二人暮らしの場合は、ワンルームから1LDKまでさまざまな間取りに当てはまるでしょう。 居住人数を考えながら、適した間取り・専有面積を見極めてください。

1LDKレイアウトの基本

1LDKのレイアウトの基本は、以下のとおりです。

・家具の占有率
・家具の高さ
・動線や面
・動線の確保

とくに、動線は、今ある家具の配置を変更するだけでも改善されます。それぞれの特徴について、詳しくみていきましょう。

家具の占有率

家具の占有率は、床面積に対して3分の1に収めるようにしましょう。空間に余白をつくることで、すっきりした印象が与えられます。 家具が多すぎると、部屋の中が散らかっている印象を与え、少なすぎると殺風景でもの寂しい印象を与えます。1LDKのレイアウトは、床面積に対する家具の占有率を意識しましょう。 また、同じ家具を配置する際は、1カ所にまとめることをおすすめします。家具を1カ所にまとめることで、床のスペースを広く設けられ、よりすっきりした印象が与えられるでしょう。

家具の高さ

家具を購入する際、スペースを確認する人は多いですが、家具の高さを確認する人は少ないかもしれません。高さのある収納家具は魅力的に感じますが、圧迫感を感じてしまうことも多いでしょう。

背が高すぎない家具を反り得ることで、開放的な空間を生み出せます。どうしても、高さのある家具を配置したい場合は、入り口近くに置くようにしてください。 入り口付近に背の高い家具、奥に背の低い家具を配置することで、奥行きを演出できます。

これは、遠近法を利用したものであり、縦長リビングの場合により効果を発揮します。

動線や面

家具をレイアウトする際は、直線や面を意識しましょう。奥行きの異なる家具を設置する際は、手前の面をそろえてレイアウトすることで、すっきりした印象が与えられます。たとえば、本棚に本を並べる際、本の前面を揃えることで、すっきりとした印象が与えられます。 また、テレビ台とソファを配置する際は、直線ラインをそろえると、バランスのよい印象が与えられるでしょう。 直線的で左右対称な配置にすることで、自然と美しい空間を作り出せます。

動線の確保

家具をレイアウトする際は、生活動線を確保しておきましょう。生活動線を確保するために必要なスペースは、1人が通る場合が60cm、2人が通る場合は、90-120cmです。 生活動線を無視してレイアウトすると、無駄な動きが多くなり、日常生活でストレスを感じてしまうかもしれません。

たとえば、テレビとソファとの距離やダイニングテーブルの椅子を動かす距離などのスペースは確保しておく必要があります。

また、シンプルすぎるレイアウトにしてしまうと「使いづらい」「暮らしにくい」と感じることもあります。部屋の図面を利用して、よく使用する家具は使いやすい場所に配置し、 あらかじめ確保しておくべきスペースを把握しておきましょう。

1LDKで部屋を広く見せるレイアウト

1LDKで部屋を広く見せる方法は、以下のとおりです。

・窓の近くはスペースを空ける
・必要な家具だけ置く
・膨張色を上手に使う
・一直線の通路をつくる

1LDKは、家具の数が多かったり、配置が悪かったりすると圧迫感のある空間に見えてしまいます。広く見せる方法を詳しくみていきましょう。

窓の近くはスペースを空ける

窓の近くは視線が外に向かう場所なので、スペースを空けておきましょう。窓の周りが片付いていると、部屋を広く見せられます。 また、太陽の光が入りやすくなるため、より自然を感じられる空間となるでしょう。加えて、窓の近くは外気とうち気の温度差がかなり生じる空間です。 もし、窓際にベッドを配置している場合、結露によってカビが発生するかもしれません。コンパクトな1LDKの場合は、ベッドの配置を自在に変えることは難しいですが、なるべく、 窓の近くにベッドを配置しないようにしましょう。

必要な家具だけ置く

生活する上で必要な家具だけ厳選して置くようにしましょう。たとえば、広々とした空間を設けたい場合は、ローテーブルの代わりにサイドテーブル・ラグ・ソファダイニングなどを配置するのがおすすめです。 また、テーブルの広さを変えられるエクステンションテーブルや収納付きソファベットなども有効活用してみてください。家具の占有率を3分の1に抑える家具は、以下のようなものが挙げられます。

・ダイニングソファ
・ラグ+クッション
・壁掛けテレビ
・プロジェクター

とくに、縦長LDKの場合は、大きな壁紙の特徴を活しプロジェクタを設置することで、よりおしゃれな部屋を演出できます。

膨張色を上手に使う

色には、大きく見せる「膨張色」と小さく見せる「後退色」が存在します。一般的に、白やベージュは膨張色、黒やネイビーは後退色と言われています。 色味をうまく利用することで、同じ広さの1LDKでも広く見せられるでしょう。白い壁の部屋であれば、椅子・テーブル・小物を白で統一することによって、シンプルですっきりした印象が与えられます。 また、鏡をうまく利用することで、奥行きのある空間を生み出せます。色味をうまく利用して、広く見せるレイアウトに挑戦してみましょう。

一直線の通路をつくる

1LDKの間取りは、リビングにモノが散乱してしまいがちになってしまいます。そのため、部屋の中に一直線の通路を作ることで、家具をコンパクトにまとめてみましょう。 通常であれば、ソファとテレビの間にローテーブルをおきますが、間に何も置かないことで、一直線の通路が確保できます。

1ソファで過ごす時間が長い方であれば、サイドテーブルを利用するのがおすすめです。

1サイドテーブルであれば、さまざまな使い方ができるだけでなく、模様替えやレイアウト変更も楽にできるようになるでしょう。

1LDKの部屋をおしゃれに見せるレイアウト

1LDKの部屋をおしゃれに見せるレイアウトは、以下のとおりです。

・コンセプトや色に統一感を持たせる
・フォーカスポイントを意識する
・照明器具にこだわって選ぶ

1LDKをおしゃれに見せるためには、色使いや照明などにこだわることをおすすめします。それぞれのポイントについて、詳しくみていきましょう。

コンセプトや色に統一感を持たせる

コンセプトや色に統一感を持たせることで、すっきりとおしゃれな空間を演出できます。白色は清潔感、青色は落ち着き、ブラウンは温かみを引き出してくれます。 しかし、すべて白で統一するといった極端な統一性は、家具選びが難しくなるため、注意しましょう。各部屋でどのように過ごしたいかを考えながら、色味を選択してみてください。 また、LDK・寝室のそれぞれにテーマを設定してみてください。寝室を寝るためだけの空間にしたいのであれば、落ち着いた印象を、作業スペースとしても活用したい場合は、集中できる印象のある部屋にレイアウトしましょう。 テーマを考える際は、家具の色・素材・テイストなども合わせて検討します。LDKと寝室がつなげられる間取りであれば、2部屋が関連性のあるテーマでレイアウトしてみるのもおすすめです。

フォーカルポイントを意識する

フォーカスポイントとは、部屋の中で最も視線が集まる場所です。フォーカスポイントにアクセントとなる家具を配置することで、部屋全体に引き締まった印象を与えます。 奥行きも演出でき、おしゃれに見せるだけでなく、空間を広く見せられるでしょう。大きめの観葉植物やポスター・絵画などを飾ることによって、おしゃれな空間を演出できます。

照明器具にこだわって選ぶ

照明器具にこだわることで、よりおしゃれな部屋を演出できます。たとえば、 ダイニングには吊り下げタイプのペンダントライト、リビングの天井にはシーリングライト、リビングのコーナーにはフロアライトなどが挙げられます。

1LDKをレイアウトするときの注意点

1LDKをレイアウトするときの注意点は、以下のとおりです。

・不要な家具や物を置かない
・窓やドアの周りをふさがない

1LDKをおしゃれにするために沢山インテリアを置いてしまうと、散らかった印象を与えてしまうかもしれません。レイアウト時の注意点について詳しくみていきましょう。

不要な家具や物を置かない

不要な家具や物はできるだけ置かないようにしましょう。リビングで大きなスペースを占めるソファやテーブルをなくすだけでも、かなりすっきりします。 また、寝室の場合であれば、テレビやパソコンが必要か検討してみてください。「あったらいいな」ではなく「必要だ」と感じる家具を置くことがおすすめです。 さらに、自宅で食事を取る機会が少ない方は、ダイニングテーブルを小さくしたり、キッチンカウンターに食事スペースを設けたりすることで、家具のスペースを削減できます。 不要な家具をなくしたり、サイズを小さくすることで、シンプルな1LDKに近づけるでしょう。

窓やドアの周りをふさがない

窓やドアの周りを塞がないようにスペースを設けましょう。窓やドアに家具をひっつけてレイアウトしてしまうと、窮屈な印象を与えかねません。 そのため、扉の開閉や椅子の押し引きを考慮して、レイアウトするようにしてください。

とくに、窓の近くは、太陽の当たり方や風の入り方によっても、部屋の印象が変わります。 ソファの高さやラグ・カーテンの色味なども加味して、レイアウトしてみてください。窮屈な印象を与えないように、購入時、サイズを測ることも重要です。

正方形・長方形でない家具は、一番長い部分を測るようにしてください。

1LDKにおすすめの家具の選び方

1LDKにおすすめの家具の選び方は、以下のとおりです。

・こだわりの家具を1つ決める
・本当に必要なのか考える
・家具の色を揃える

それぞれの選び方について、具体的にみていきましょう。

こだわりの家具を1つ決める

部屋の中にこだわりの家具を1つ置くことで、部屋をより一層おしゃれに引き立ててくれます。LDKのなかで、ダイニング・リビングどちらが主役になるかを考え、メインとなる家具を選定します。 ソファ・ダイニングテーブル・照明などから1点メインとなるものを選び、小物でコーディネートしていきましょう。メインの家具を先に決めることで、そのほかの家具選びが楽になります。

本当に必要なのか考える

ダイニングテーブル・ソファ・リビングテーブルなどは、必ずしも必要な家具ではありません。生活しながら、必要と感じた際に、追加していくとよいでしょう。 家具の店舗では、実際の部屋よりも天井が高いため、家具が小さく見えます。実際に部屋に置いた場合、想像以上に場所を取る可能性もあるので、注意しましょう。

まず、最低限の家具を配置し、必要だと感じた際に購入することをおすすめします。

家具の色を揃える

家具を選ぶ際は、色を統一することをおすすめします。色合わせが苦手という方は、家具メーカーで揃えましょう。

もう家具を揃えてしまっている方は、脚のディテールを揃えてみましょう。アイアン製・ステンレス製・ゴールド・木目などシリーズで揃えることでも統一感を生み出せます。

1LDKのメリット

1LDKのメリットは、以下のとおりです。

・レイアウトを楽しめる
・寝室とキッチンが分けられる
・キッチンが広い物件が多い

それぞれのメリットについて、詳しくみていきましょう。

レイアウトを楽しめる

一人暮らしで1LDKに住むと、より多くのスペースを自分の好きなレイアウトで楽しめます。1DKよりも家具を置きやすく、複数の家具を置くスペースもあるので、今のレイアウトに飽きたら模様替えも簡単にできるでしょう。 ベッドのスペースをリビングに設ける必要がないため、ソファやデスクのスペースを広く設けられます。こだわりの家具を思う存分レイアウトできるでしょう。

寝室とキッチンが分けられる

1LDKに住むことによって、寝室とキッチンを分けられます。料理好きな方は、寝室に料理の臭いがついてしまうことを気にする方も多いでしょう。

寝室の布団に臭いが付くことを防げるだけでなく、充実したキッチン用品を揃えられます。 また、2000年以降、人気が高まったことによって、ウォークインクローゼットや浴室乾燥機など最新の設備が完備されている1LDKが増加しました。

各部屋の設備が整ったことによって、より充実した空間が生み出されます。

キッチンが広い物件が多い

1LDKは、2口コンロのところも多く、1Kや1DKの物件と比較して、広々としている物件が多く存在します。物件によっては、システムキッチンが設置されており、料理好きな方や頻繁に自炊する方はかなり便利に感じるでしょう。 カウンターキッチンにカウンターチェアを設置することで、ダイニングスペースとしても利用できます。

1LDKの物件が向いている人

1LDKの物件が向いている人の特徴は、以下のとおりです。

・広いスペースで暮らしたい
・寝室と居室スペースを分けたい
・来客が多い
・カップルにもおすすめ

それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。

広いスペースで暮らしたい

1LDKは、二人暮らしも可能なくらいの広いスペースが確保されています。友達を招いても窮屈に感じることが少ないため、友達を家に呼ぶ機会が多い方は1LDKがおすすめです。 また、テレワークで作業する方は、1LDKがおすすめです。さらに、収納スペースが増えるため、空間を広く見せられるでしょう。

寝室と居室スペースを分けたい

寝室と居室スペースを分けたい場合は、1LDKがおすすめです。1K・1DKと比較すると家賃は高くなりますが、部屋が多い分リビングを仕事部屋、居室を寝室という使い方ができます。 オンオフが切り替えられ、仕事効率化を図れるようになるでしょう。

来客が多い

リビングスペースを広く確保できるので、友人を定期的に招くことも可能です。友人と共に自宅のキッチンで料理するスペースも確保されています。 一方、来客に自分のプライベートスペースをみられたくない場合は、寝室にプライベート空間を設けましょう。こだわりの趣味や思い出の品、生活感が出てしまう日用品は、部屋が乱雑した印象を与えかねません。 とくに、人に触れられたくないような大切なものは、寝室に配置したり、LDKで隠れた場所に配置したり工夫してみてください。ポイントは、LDKをできるだけシンプルに魅せることです。

カップルにもおすすめ

1LDKであれば、二人で食事をし、テレビを見るのに窮屈を感じないスペースが確保されています。独立した寝室があれば、ベッドスペースを広く取れるため、ストレスも感じにくいでしょう。 カップルが別の部屋で暮らすことは、プライバシーを確保できるメリットがありますが、少しもの寂しく感じるかもしれません。1LDKで暮らすことによって、一緒に過ごす時間が増え、より楽しく暮らせるでしょう。

レイアウトにこだわるなら壁紙を使った空間の演出も重要です。こちらでは、アクセントクロスにスポットを当て、おしゃれな空間を演出する方法やその魅力を紹介しますので、ぜひご覧ください。

まとめ

本記事では、1LDKのレイアウトの基本や広く見せるコツ、選び方について解説しました。1LDKといっても、居住スペースの広さや間取りによって、使い方が変わります。 ライフスタイルや居住人数を考慮しながら、暮らしやすいレイアウトを参考にしてください。1LDKのレイアウトの基本を参考にしながら、自分でレイアウトしてみましょう。

もし、レイアウトに自信がない方は、リフォーム会社の実例などを参考にしてみてください。

弊社では、施工事例やお役立ちコラムなども掲載していますので、それらも参考にしながらおしゃれな1LDKの部屋に仕上げましょう。